メンテナンス不足の時代
2007年6月11日 in the life現代の徳政令は終戦と言う形で日本にもたらされた
完全に破壊しつくされたように見えた日本には
無形の技術や教育による素養を持ち
そして
打ち砕かれた信念の後に残った
絶望の後に現れた無垢の希望にしがみつく
人々が溢れていた
彼らは悲しみと絶望
そして多くの犠牲への償いの気持ちをパワーに変えて
懸命に生き延びた
彼らの要求水準は高くなく
食べられて
働けて
少し楽しみがあれば十分だった
質素でつましやかだった
贅沢を知らずに生きた
ただ
ひたすら毎日を生きるための基本を
実践して生きていた
ほかにも幸運な状況が
いくつもあった
そして
アジアの奇跡と呼ばれるまでに
敗戦から立ち直ることができた
そんな状況では
仕事はすべて何らかの意義を持ち
続けることが大切で
そこから得ていった何かに
みなプライドを持てた
さらに
年功序列を維持できる経済的
人口学的背景などが
それらを後押しした
しかし
時代は変わった
人々は贅沢しか知らなくなった
日々の基本を実践しなくても
他人に依存して生きていけるようになった
年功序列は崩れた
家庭像は崩れた
教育の意味が変質した
成功の指標が異なってきた
変わらないものはたくさんあるが
それを細かい部分から大きく変えるものが増えてきた
何よりも
知らなくても良いことまで
ずいぶんと知ることができるようになった
知識や情報が増えることはいいことだ
だが
適度な知識や情報を選んで使わなければ
我々はただ知るということだけを追っかけて
人生を費やしてしまうことになるかもしれない
我々は知ってしまった
金銭的成功を収めるための代償と
社会的成功を収めるための欺瞞を
外的権力を得るための内的高慢と
内的安寧を保つための外部犠牲を
持つものが増やすことができ
持たざるものは奪われていく
頑迷な口達者が正しいとも正しくないとも分からない理屈で
多くのものを導くが
正直な口下手は割りと正しい理屈を考えてはいるけれど
多くのものはその言葉に耳を貸さない
多分
これから
今まで培ってきた
見えなかったものがどんどんと失われていく
それは
自分たちの選択でもあるし
歴史の選択でもあるのだろう
今まで見えないところで守られてきた
たくさんの維持活動が
薄給と高齢化と
テクニカルマニュアルに反映されない
暗黙の知恵の喪失によって
ずたずたに寸断される
電気
水道
ガス
交通
工場
製品
作法
清潔
すでに
我々はそれがおきているのを
ずいぶんと前から
まったく連想もつかないところから見てきている
それは
家庭の崩壊だ
家庭という最大の社会基盤を
我々は蔑ろにして長い
何かに置き換えようとしてきた
しかし
何かに置き換えることが出来ただろうか
必ずしも昔の家庭が
万能だったとは言えない
それに
農村と漁村と山村の家庭の姿は
それぞれ異なっていて
一概にどの姿が良いとも言えない
ただ
私が考えるのは
小さな社会基盤の欠損が
やがて大きな社会基盤の欠損につながるのではないかという
かなりあやふやだが
大きな懸念
そして
それに私は何が出来るのだろうかという問いかけ
それにしても
基本的なことを体で覚える前に
私はずいぶん年をとってしまったように思う
完全に破壊しつくされたように見えた日本には
無形の技術や教育による素養を持ち
そして
打ち砕かれた信念の後に残った
絶望の後に現れた無垢の希望にしがみつく
人々が溢れていた
彼らは悲しみと絶望
そして多くの犠牲への償いの気持ちをパワーに変えて
懸命に生き延びた
彼らの要求水準は高くなく
食べられて
働けて
少し楽しみがあれば十分だった
質素でつましやかだった
贅沢を知らずに生きた
ただ
ひたすら毎日を生きるための基本を
実践して生きていた
ほかにも幸運な状況が
いくつもあった
そして
アジアの奇跡と呼ばれるまでに
敗戦から立ち直ることができた
そんな状況では
仕事はすべて何らかの意義を持ち
続けることが大切で
そこから得ていった何かに
みなプライドを持てた
さらに
年功序列を維持できる経済的
人口学的背景などが
それらを後押しした
しかし
時代は変わった
人々は贅沢しか知らなくなった
日々の基本を実践しなくても
他人に依存して生きていけるようになった
年功序列は崩れた
家庭像は崩れた
教育の意味が変質した
成功の指標が異なってきた
変わらないものはたくさんあるが
それを細かい部分から大きく変えるものが増えてきた
何よりも
知らなくても良いことまで
ずいぶんと知ることができるようになった
知識や情報が増えることはいいことだ
だが
適度な知識や情報を選んで使わなければ
我々はただ知るということだけを追っかけて
人生を費やしてしまうことになるかもしれない
我々は知ってしまった
金銭的成功を収めるための代償と
社会的成功を収めるための欺瞞を
外的権力を得るための内的高慢と
内的安寧を保つための外部犠牲を
持つものが増やすことができ
持たざるものは奪われていく
頑迷な口達者が正しいとも正しくないとも分からない理屈で
多くのものを導くが
正直な口下手は割りと正しい理屈を考えてはいるけれど
多くのものはその言葉に耳を貸さない
多分
これから
今まで培ってきた
見えなかったものがどんどんと失われていく
それは
自分たちの選択でもあるし
歴史の選択でもあるのだろう
今まで見えないところで守られてきた
たくさんの維持活動が
薄給と高齢化と
テクニカルマニュアルに反映されない
暗黙の知恵の喪失によって
ずたずたに寸断される
電気
水道
ガス
交通
工場
製品
作法
清潔
すでに
我々はそれがおきているのを
ずいぶんと前から
まったく連想もつかないところから見てきている
それは
家庭の崩壊だ
家庭という最大の社会基盤を
我々は蔑ろにして長い
何かに置き換えようとしてきた
しかし
何かに置き換えることが出来ただろうか
必ずしも昔の家庭が
万能だったとは言えない
それに
農村と漁村と山村の家庭の姿は
それぞれ異なっていて
一概にどの姿が良いとも言えない
ただ
私が考えるのは
小さな社会基盤の欠損が
やがて大きな社会基盤の欠損につながるのではないかという
かなりあやふやだが
大きな懸念
そして
それに私は何が出来るのだろうかという問いかけ
それにしても
基本的なことを体で覚える前に
私はずいぶん年をとってしまったように思う
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