Haru Kita Rinu

2006年5月5日
よどんだ雲が流れる中
その隙間からこぼれる太陽に照らされて
誰かが春が来たと呟いていた

風はまだ冷たく
長い冬の爪あとを残して
五月だというのに
木々は秋のように落ち葉を散らしていた

長い雨の春があれば
夕方が涼しい夏もある

二人で瞳を見つめあい
言葉を交わしたときの思い出
思い出が永遠ならば
二人は過去に閉ざされることになる

季節が
年によって変わるように
時は流れ
二人を変え
そして全てを変えていく

季節が変わることに
心閉ざしたとしたら
僕はきっと息することが
できなくなるんだろう

勝手な考えが足元を絡めとり
僕は日差しの方へ
歩みを進め始めていた

誰かが呟いていた

春来たりぬ

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