隠れ場所

2003年9月16日
君の声が切なく響く
二人きりの部屋
永遠の幸せについて
考えてみたんだ
夜の静寂を突き抜けて
嵐はその風を捨て去った
ほら
雲の切れ間から出てきた
星の姿と
月の姿
なんてきれいな瞬間だろう
二人が眺めているから
僕はぽつんとスプーンをおいた
外では雀たちも眠っている
そんなときに
猫たちはさびしい泣き声をあげる
でもそんなことはお構いなしに
今日も残酷なニュースが流れてる
「平和な時代の歴史は教科書には残らない」
きみはいつか
そんな一節を教えてくれたよね
流れ星が流れたようだよ
もう一回二人で見上げよう
あの大空の向こう
あの大海原の向こう
きっと幸せという名の船が
その航路をたどっている
僕らからは離れているんだけど
いつかめぐてもどってくる
クーラーがいまもう一度
その冷たい吐息をこちらに
おや
きみの切ったカードはハートのエースだね
あはは
声を出して笑ってみた
この部屋には少し大きすぎる声
まるで両手におさまらない砂のように
流れていく
流れていく
流れていく
濁流?
いや
清流だったはず
手を差し伸ばした先には
あの冷たい感覚の記憶が
そうだ
あの山の向こうの湧き水を
ぼくは飲んだ記憶がある
あのときから
何かが違っていたんだ
きみも同じような話を
してくれたよね
ろうそくの炎がゆれている
この前の台風で電気は閉じた
ぼくらはまるで子供のように
こうやってよりそっている
今って何時だっけ
かざした手の向こうに
電池で動く針がさしていた
だけどそんなもの
もはや正確だなんてわからないよ
でも夜が長いから秋だとわかるよね
この穏やかな気温でもそうかな

ずっと目を閉じていた
あたたかだね
二人だと
自由な世界にいっていたよ
ありがとう
もう少し一緒に寝させてくれ

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